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vol.3 「和める木の家」

黒いキューブの中は和カフェみたいな癒し空間。
木肌はマットでしっとりと

彦根市、旧家が立ち並ぶ古い街並みに計画されたUさんのお住まい。
構造材に地元・滋賀建材を使用し、気候風土に合わせて調湿する造りです。
外観はスタイリッシュなガルバリウム鋼板の外壁を採用し、和モダンな印象に仕上げられています。 大きな近隣住宅とのバランスやUさんのご予算に配慮して、建坪を29坪に抑えながらも実際よりも大きく見えるデザインを工夫しています。
また家のなかは貴をふんだんに使ったナチュラルな空間に。ツルツル、ピカピカではなく、しっとりとマットに仕上げられた木のやさしい表情はすぐにご家族に馴染んで居心地の良さを与えてくれます。
家具や建具はすべてオリジナルで製作。住むほどに味わいが深まり、価値が高まる木の家にとても満足しています。


【限られた予算でも知恵を絞って
全力を尽くしてひとつでも多くの希望を叶えてくれる人柄が決め手でした】

もともとはハウスメーカーも含めて、他社をいくつか検討していました。
希望を言えば見積もりが上がる…そんなやりとりがずっと続きました。
夢と現実のギャップに『本当に頼める会社はあるんだろうか』と不安になったものでした。
予算的に難しいと言われ古家のリフォームを提案されたこともありました。
そんな時、コンビニでたまたま手に取った情報誌で近江八幡に大治工務店があることを知り、アクセスしてみました。
対応してくれた川嶋さんは『設計の工夫で実現できますよ。やってみましょう』といってくれ 初めて家づくりを任せられる人に出会え、胸をなでおろしました。
ご家族で工務店を経営されていることもあり、川嶋さんのお父さんである大工さんもかなり融通してくださったように感じています。

朝から夕方まで光の入るキッチン

一日のうちで、滞在時間の長いキッチンは掃き出し窓に面していることで一日中明るく気持ちの良い場所。
対面式で木製カウンターが設けられ、家族と話しながらお料理が楽しめる。

ゆったりと広いリビング

床は木目が美しく耐久性に優れたオーク材を採用。幅が広い材が選ばれ、木の存在感が伝わってくる

29坪でも広く生活する工夫

玄関からの廊下がないデッドスペースを省いた設計。割れないアクリル板と無垢材で引き戸を造作し、分離させながらも光が抜けるように。
框には解体した旧宅の大黒柱が活かされている。

スタイリッシュな外観

ガルバリウム鋼板でシャープなラインを際立たせながらも、一部に気を使ってぬくもりを添えた外観。
構造材は滋賀県産の材木で頑強に骨組み。

子供が安心して過ごせる素材

無垢の床や造作建具は小さなお子様にも安心の植物系天然塗料で保護。

雨の日も安心の物干スペース

「洗濯モノが雨に濡れる心配をせずに外出できるように」と奥様の要望に応えて裏手には深い軒を設計。
子供が少し大きくなってきて仕事をするようになったときにも屋根があれば安心。

オーダーメイドの家具でピッタリの食器棚

キッチンの背面家具は家電や食器の大きさに合わせて製作されていて、使い勝手バツグン。
窓の位置ともピッタリ計算されているので空間を無駄なく、使えます。

木のぬくもりと光と風を感じる空間

階段ホールの手摺は枕木のような角柱をレイアウト。風と光を遮らず、意匠性も高い。

POINT

床材との相性を考えた材種を選び家具や建具はすべて職人による手作り

造作家具や建具はすべてオリジナルで製作しています。そのため、収納するものをあらかじめ細かくヒアリングして行いますので使い勝手も抜群です。

クロゼット内は杉板を貼り、調湿効果のある木の洋服ダンス同様に

湿気がこもりがちなクロゼット。杉の優れた調湿効果でカラッとしています。通期のない奥でもカビの発生を抑えられるので安心です。
また気のいい香りが衣類にうつり、天然のアロマ効果もあります。

銅を扱う地元のハンドメイド作家とコラボ

近江八幡にある照明作家と交流をもつ、川嶋がその作品を家づくりにも取り入れています。
Uさま邸ではオリジナルの照明、タオルハンガー、鏡フレームなどをオーダー。
空間のアクセントになっています。

気持ちよく暮らせる工夫

玄関前が隣の家の窓だったこともあり、玄関前に袖壁を設置。壁には、視線を遮りつつも光や風が通るように、格子を少し斜めにした形で設置しました。

DATA

施工総額1500~2000万円 家族構成夫婦(20代)+子ども2人
敷地面積313.58㎡(94.85坪) 延床面積98.64㎡(29.84坪)
工法・構造木造軸組2階構造 施工年月2013年3月